土産の希少価値 (09年4月15日)
 この前、母親と電話で話したとき、衝撃の事実を聞かされた。

「そーいえば、アツローからお土産にもらったディジョン マスタードジョイフル本田に売ってたよ。」

(-_-;)... ローカルで申し訳ないが、ジョイフル本田とは千葉をはじめ関東郊外で店舗展開するホームセンターである。カルフールはフランス生まれのスーパーだからまだ許せるとしても、ジョイフル本田はないわ〜。

 ボクからフランス土産としてディジョン マスタードを受け取ったみなさん、これ以上の詮索は止めてください。どんどん価値がなくなっていきます…。


潜入取材 (09年4月5日)
 カルフール箕面店に行って参りました。フランスから帰国して初めて行きましたが、目的は
  1. 置いている品物
  2. その価格
調査です。果たして、フランスにあった品々は買えるのか…

 まず店内に入っての第一印象ですが、買い物カートが日本サイズなのと、陳列棚や天井の高さが低いので、全体的にこじんまりした感じがしました(あくまでフランスのカルフールと比べて、という意味)。店内の明るさや清潔感は日本の方が上だと思います。次に、各商品について項目別に述べていきます。
◎ ワイン
 品揃えは日本の方がやや少ないが、あれだけの数があったら、よっぽどのワイン好きでない限り十分なんじゃないかと思われる。高級ワインは仕切られた空間で温度管理されて保存されているし、フランスよりも扱いが丁寧。ただし、値段は2〜3倍 (-_-) 例えば一般的な750 mLのブルゴーニュワインは、フランスだと5ユーロ前後で購入できるが、日本では1500円前後だった。先日、渋谷のワイン専門店で見たときは、さらに高かった。

◎ チーズ
 残念ながら、品揃えは圧倒的に日本の方が少ない。ボクがフランスで食べて一番気に入ったのは『カンタル(Cantal)』というフランス最古のチーズで、ずっと探しているんだが今のところどこにもない。値段はやはり2〜3倍 (>_<)

◎ ディジョン マスタード
 ディジョンの名産品であるディジョン・マスタード。発見した!最大の特徴である種類の豊富さは見劣りするが、「ハーブ入り」と「カシス入り」はゲットできる。そぅそぅ、今年2月からキューピーも『ディジョン・マスタード』と銘打った商品を発売し始めていて、今回はそれを購入。スパゲッティのソースに入れて食した。

◎ パスタ類
 以前はスパゲッティとマカロニくらいしか目に留まっていなかったが、日本にもこんなにたくさん種類があったのね。でも、ソース作りで活躍する『トマトベースの缶詰め』の種類は少ない & 高い。あとパスタに最適な『厚切りベーコン』がほとんどないのも、ちょっと悲しい。

◎ その他
 他のフランス、ヨーロッパ発の食べ物については、上記と同じような感じ。ただ、言うまでもなく日本食の充実っぷりは、フランスのカルフールより箕面店の方がよい(0.1 : 99.9)。こんなに豆腐の種類があるって、素晴らしい。こんなに色とりどりのカップラーメンが陳列されてるって、悩ましい。

こんなところで潜入取材終了です。今まで気付かなかった商品を発見したり、楽しい買い物でした。


世界地図 (09年3月27日)
 当たり前っちゃ当たり前だが、フランスでは世界の中心は日本じゃなかった。右端にポツンといるだけなので、余計に小さく見える。日の出づる国、ニッポン。

 こんなエピソードがあるそうだ↓↓↓
 幕末から明治にかけての人気歌舞伎俳優、四世中村芝翫は、世界地図を見て付き人に「日本はどこだ」と尋ねた。付き人が「ここでございます」と指さすと、
「べらぼうめ、いい加減なよたを飛ばすな、日本がそんなに小せェわけはねェ」。

当時の日本人が、これだけの気概と誇りを持っていたというのは頼もしい。現代の日本人としてボクは、フランス版世界地図を見ながら「こんなに小っちゃい国が、世界の経済大国なんだもんなぁ。」などと感じていた。国の面積で序列したら、日本なんてとっくに左隣の大国に押し潰されているもんなぁ。いゃ、でもあまり呑気に構えていたら、経済もサイエンスも発展めざましい大国にホントに追い抜かされてしまう。いま日本が確実に勝っているのは“世界から信頼感を得ているか否か”という点だけのような気もする。この信頼を失わないやうに、そして世界の大国に引けを取らない活発さをもって、これからも小さな小さな国から世界へ向けて発信を続けていきたい。

 尤も、日本語で更新を続ける限り、Migrants@GALAXYは日本限定版だが (^_^;)


まさかのモスクワagain、そしてパリへ舞い戻る。 (09年3月24日)
 異変はパリ、シャルル・ド・ゴール空港を出発して5時間ほど経った時に起きた。

「お客様の中に、どなたかお医者様の方おられませんか〜?」

むむ、コントなどで聞いたことのあるセリフである。こんなこと実際に言うんだなぁとか思いながらしばらく待っていると、次のアナウンスが入った。

「当機の中に急患の方がおられるため、今からモスクワへと緊急着陸します。」

なに〜、モスクワと言えば、美人ポスドク、レナの出身地 去年、学会で行って懲り懲りしたので、もう行くことはないと宣言した場所ではないか!しかも、地図を見ると大幅に戻ることになる。もっと近くの着陸地ないんかい…と思ったが、どーしようもない、飛行機は旋回して再びモスクワへと戻り始めた。

 2時間後、飛行機は夜中のモスクワへ到着。しかし、これは悲劇の始まりに過ぎなかった。とっくに患者は搬送されたはずなのに、待てども待てども飛行機は動かない(-_-;) と、次のアナウンス↓↓

「給油中に機体のトラブルが発見されました。管制官よりパリへ引き返すよう指令がありましたので、機体が直り次第、パリへと向かいます。」

ガーン(~_~メ) 今までのフライトは何だったんだ…。ロシアはビザがないと入国できないので、おそらくそれもパリまで引き返すことになった原因の一つ(?)だろう。
 結局、4時間くらい機内で待たされた挙げ句、飛行機は17時間後にパリに逆戻り。その間、前の席に座っていたちびっ子達はグズらずに、よく頑張った!お父ちゃんは少しイラッとくる軽いしゃべり方の人だったが、子供を励ますためか、ホントに自分も嬉しいのか(たぶん後者)、

「モスクワ着いたよ!○○ちゃん、初めてだねー!!」

ってお父ちゃんがハイテンションで騒ぐと、ちびっ子達も「やったー!」と喜んでいた。もしボクが子供だったら、

「おやじ、騒いでる場合じゃねーよ。早く大阪帰りてぇんだよ〜!!」

と文句を言ったと思う。

 …何はともあれ、見覚えのあるパリ、シャルル・ド・ゴール空港に(6時頃)再び降り立ち、Air Franceの用意したホテルへと移動する。朝飯を食べ、シャワーを浴び、ゆっくりできたので少し落ち着いた。12時に空港に戻り、手荷物検査などを済ませて、よーやく14時半の飛行機へ。

ところが! (-_-;)

定刻になっても搭乗開始のアナウンスがない。どーしたんだろう…と思っていると、

「オーディオ機器のトラブルが発見されました。現在、部品を交換中です。復旧の目途はまだ立っていません。しばらくお待ちください。」

またかい…。正直、このとき疲れはピークに達していた。ボクは気晴らしのために、隣の研究室の後輩達と話しながら、ひたすら人間観察をしていた。ある人は呆れ顔でボーッとしているし、派手なおばちゃん集団は香水の追加購入に精を出す。部下に「社長!」と呼ばれている人相が悪く田舎臭いオッサンは、部下にすべての手続きを任せながら踏ん反り返っていた。また何人かの人は、フライトアテンダントに詰め寄ってキレていた。ただ、キレてる日本人乗客のほとんどが、日本語で、唯一の日本人フライトアテンダントに対して怒りをぶちまけていたので、少し可哀想に思った。

 2時間半後、よーやく搭乗が開始され、いざ日本へ!ほぼ満席なのに、またもや(行きの便も、帰りの最初の便も)ボクの隣は空席だった。しかも今回は最前列で、前の人もいない。何かの間違いでエコノミー的VIP待遇を受けたか、要注意人物としてマークされていたか、どちらかに違いない。。。

 ここから先のことはよく覚えていない。なぜなら、そのストレスの少ないシートで関空到着1時間前まで寝倒したから。結局、パリから関空に到着するまで、計40時間のフライトだった。ネタとしては出来過ぎだが、もうやめてくれ (-_-;)

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 帰りのフライトに関する記事を先にアップしたので、時系列は多少前後しますが、残りのフランス記更新をお楽しみに! アツロー


買い出し (09年3月15日)
 以前、オヤジから聞いた話だが、アメリカ人はスーパーに行くとまとめ買いをするという。日本人がするような可愛らしいまとめ買いではなくて、コーラのポリタンクから始まり、冷凍食品端から端まで大人買い、牛1頭といった具合だ(さすがに大袈裟か)。
 フランスでも似たような光景に出くわすことがしばしばあって、驚かされる。何人子供おんねんって思ってしまうくらい、いゃ例え10人子供がいても、もうちょっと頑張って買い物に来ようよお母さん…ってくらい食料や飲料を買いまくる。そういう人が多いせいか、こちらでは日本サイズの買い物カゴは隅の方に追いやられ、主力は巨大買い物カートである。これに次から次へと商品を放り込んでゆく。

 この人達がレジに並ぶとどーいうことになるか。レジ打ちの人が商品のバーコードを読んでも読んでも、買い物カートから次々と商品が出てくる。途中、量り売りの野菜なのに値段を付けてもらってないジャガイモとかが出てくる。げっ、まさか今から値段を付けに野菜売り場まで戻る気だろうか…と心配しながら後ろから覗いていると、

客:「じゃあ、そのジャガイモいらない。」

んなら、2キロ(推定)も買うなよ(~_~メ) と心の中でツッコミながら待つ。よーやくレジの人が全商品を打ち終えたところで、

レジ:「合計2万6900円です。」

ギョエ〜 (・_・;) 食品スーパーで2万円越えって、ワンゲルの夏合宿の買い出しぶりに見たよ…。そんな買い物のレシートは面白い、テェーーーーーって5秒間くらい出続ける。後ろで思わず笑っちゃったら、レジの人も買い物客のおばちゃんも一緒に笑っていた。

 そんなわけで、フランス(たぶん欧米諸国全般)で買い物してレジに並ぶときは、注意しなくてはならない。パッと見の人の数で判断するのではなく、並んでいる人のカートの中身の方が重要だ。もし自分が1, 2商品しか持っていない場合は、あえて巨大カート山盛りの人の後ろに並んでみよう。気付かれなかったら悲劇だが、けっこう「どうぞお先に。」って、譲ってくれる人が多い。してやったり!でももちろん、そんな時はとびきりのスマイルで

メルシーボク〜!(^_^)

とお礼を言うのを忘れずに。