“宝塚”といえば、宝塚歌劇団が有名だが、手塚治虫の出身地としても知られている。
手塚治虫は、その作品のおもしろさ、テーマの大きさと深さからして、他の漫画家とは一線を画する特別な存在といってもいいのではないだろうか。
阪大医学部卒の手塚治虫が描いたブラックジャックは、手術のシーンに素人っぽさがないし、ブラックジャックやピノコの設定もおもしろい。また火の鳥は、“生命”という壮大なテーマのために、小学生の時読んでも理解できなかったが、高校生になって読み直して以来、僕が一番好きな作品となった。他にも手塚作品には“どろろ”や“ブッダ”など、数々の名作がある。
さて、そんな手塚治虫の記念館が宝塚大劇場の隣にあり、先日そこを訪れた。
記念館には、手塚治虫の幼少期に描いた漫画や写生をはじめ、生涯を通じて描かれた色々な作品の展示がされている。
一番驚いたのは、手塚治虫が小学校の時に描いたという
標本の写生(あくまで写生であって、標本そのものではない!!)で、その緻密さに非凡なものを感じた。昆虫の名前を記したメモ帳や、医学部時代のノートも非常に細かく、圧巻だった。
館内には、手塚漫画の(おそらく)全てが置かれていて、自由に読むことができる。漫画を読むつもりで行けば、それこそ一日中時間を潰せるだろう。
蝶々と昆虫の標本の写生 手塚漫画のコレクション
日本が誇る手塚治虫の世界に触れることができるので、一度は行ってみるとおもしろいと思う。