Miscellany

桜の木の下 iPod
(06.4.4)
 『今年の桜はかなり早いですね。3月31日、都内をウロウロと放浪した時には、どこも桜が満開でした。これでは入学式の前に散ってしまうやもしれません…』と実家で書きかけて大阪に戻ってきたところ、こちらはまだ七分咲きで見頃はこれからです。今年は長く桜を楽しめそうです。

 桜といえば、これまでに3つほど印象深い桜があります。
 一つ目は、東大駒場キャンパスの野球グラウンド周辺の桜。駒場にいた頃、幼なじみとそのお母さん達とで花見をよくやってました。
 二つ目は、姫路城の桜。人が多すぎるのにはやや辟易しますが、それでもやはり白い天守閣に満開の桜は映えますね。
 そして三つ目は、ワシントンDCの桜。「えっ…、アメリカにサクラ?」という感じかもしれませんが、実はむかし日本が日米友好のシンボルとして贈ったものだそうで、ワシントンDCには何千本という桜が咲いているのです!初めてのアメリカ旅行で、ワシントンDCのダレス空港を出て満開の桜が迎えてくれたときは、まさかアメリカで桜が見られるとは思っていなかったので、すごく気分が高揚したのを覚えています。

 その後、ワシントンDCから当時父親が住んでいたバージニア州のブラックスバーグまでの車内で、ずっと流れていたのがユーミンの曲でした。だから僕は今でも“ルージュの伝言”とか“中央フリーウェイ”とかユーミンの曲を聴くと、ワシントンDCの桜やメチャ広くて一直線のアメリカの道路、あるいはその時の気分が甦ってきます。“卒業写真”や“ひこうき雲”なんかも、ウキウキ感だけでなく切なさも入り交じった春にピッタリですよね…

 いやはや音楽には、それをよく聞いていた時の心情をリアルに呼び起こす不思議なチカラがあります。たまに嫌な記憶がぶり返してしまうこともありますけど(笑)これからも昔のいい思い出にパワーをもらいつつ、未来にチカラを与える音楽との出会いに期待しましょう!

 あ、因みに題名に書いた“iPod”ですが、僕持ってません。スミマセン、見栄張りましたm(_ _)m

徒然とスポーツ
(06.3.23)
 一時は意気消沈してしまった日本人・日本のメディアも、昨日は野球のニュースで持ちきりだった。

 私も素直に嬉しいが、なぜ今回の野球がこんなにも盛り上がったのか。
 最大のきっかけは、イチローが韓国戦で“吠えた”姿に日本人の多くが惹きつけられたことだと私は思う。「いつも冷静沈着なイチローが…」といわれるように、これまでのイメージからは想像できない闘志むき出しの彼は、たしかに身震いするほどかっこよかった。

 結局、日本人が求めているのはコレである!つまり、日の丸の重みを胸に、真剣に世界と戦う態度。それがイチローをはじめ、日本代表メンバー全員に感じられたからこそ、我々は面白いと思えたのだと思う。

 そう考えると、今更ながらトリノオリンピックの選手達の不甲斐なさが情けない。私は前々から気にくわないのだが、今回のオリンピックでも試合前に
「楽しんでやります」
とニコニコしながら発言し、こてんぱんにやられた後、
「残念な結果に終わって悔しいですけどぉ、一生懸命やったしぃ、楽しめたので次頑張ります、テヘ」
と言うヤツの何と多かったこと。
「楽しんでる場合じゃねーよ、真面目にやれ、まじめに(-_-メ)」と、私はその度にテレビに向かって文句を言っているが、やっぱり(たとえプロでなくとも)日本を代表してやってるんだから、試合の直前に笑顔はいらないし、悔しいなら悔しい気持ちを表してほしい。
 東京ドームだか、羽田ドームだか名前は忘れてしまったが、わざとらしさ満々の悔しさを見せられても聴衆はドン引きするだけだけどね…

 そういえば先日、この3月で退官される先生が退官講演でこんなことを言っておられた。
「私の研究生活は、はっきりいって辛い時の方が多かった。でも、こうして今、長い年月を振り返ってみると『あぁ、やっぱり自分は化学が好きだったんだな。やってて良かった。』と心の底から思える。」
 私はその先生の気持ちが少しわかった気がした。実際にやってる時は苦しいこともある、でもそれを乗り越えたら結果も付いてくるし、楽しかったと振り返れるんじゃなかろうかと。

 そんなわけで、私はその先生の話が印象的だったことを、後にprof. Fukuと話した時に言ってみたところ、prof. Fukuはしばし考えて
「う〜ん、でも私はね、頂点に達する瞬間があるから化学をやってる最中はずっと楽しいよ。キミだって、山の頂上に達したら嬉しいと思うんでしょ?」
と言った。
 …まあそうですけどね、世界のトップレベルともなるとこう言えるんでしょうか?エッ、じゃあオリンピックで“楽しみます”発言を繰り返していた選手達は実はこの境地に達していたわけ??いゃいゃ、やっぱりあれは素人発言だな。ガチンコ勝負を見せて下さい。それで本人が楽しいと思えるなら、なおけっこう。

 次は…、サッカーワールドカップ@ドイツ!

それはノスタルジア
(06.1.1)
 魂が抜けたようにボ〜っとしています。その中で周期的に訪れる、胸の奥の幸せな感じ。これって何なのでしょうか?

 大阪にいる自分も、もちろんウソの自分ではありません。
 けれど、実家から遠く離れた大阪に乗り込んだ時から「自分は学問をするために、ここへ来たんだ。」という自らへ課したプレッシャーを感じていますから、いつもどこかで気を張っていて、前を向いている、前を向いていなければならないという思いがあります。
 しかし研究室に所属してからというもの、世界を相手に渡り歩いていく厳しさを目の当たりにして、(楽しい!と思える瞬間もあったけど)顔を背けたくなるような時期が何度もあり、自分の中で随分と葛藤がありました。
 その度にアツロー君はこれしきのことでへこたれる雑魚じゃない、と襟を正してきましたが、こうして地元に戻ってくると、ヘロヘロヘロ…数日前までの意気込みもどこへやら、冒頭に記した有様であります(笑)

 うん、やっぱりこれが素の自分なのかな。装飾してない自分が見えるのは、千葉に帰って来た時だけだもん。
 ある人は言います、
「僕は千葉の思い出を消して、北海道に行ったんだ。」
と。
 それでも彼が千葉に戻って来て、“おっす”と一言挨拶をかわしただけで、時間の隔たりを越えて、普通に戻れるこの感じ、俺は大事にしたいと思うぜ。
 地元に残ってて“Welcome back to 土気”なんてメールを送ってくれる人の存在も、好きな料理を作ったりして待っててくれる家族の存在も、俺は大事にしたいと思うぜ。

 おっとっと、感傷的になりすぎましたな。
 私がこうしている間に、みんなはドンドン先へ進んでしまっているかもしれません。でも、あと二日だけ、このままでいさせて下さい。そしたら、また前を向いてひと頑張りしますから。

 申し遅れましたが、皆様、あけましておめでとうございます。今年も良き一年となりますように。

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Last modified 06.4.4