朝5時にオヤジ(ポーター)が“Hello!!”と言いながらモーニングティーを持って来た。山での5時起きは普通だが、オヤジの元気があまりに良すぎたので、何事かと思った。カズも同様に感じたらしい、以下カズとオヤジの会話↓

カズ “Good morning. Today where are we going to go?”
オヤジ “Five.”
カズ “Ah... Where?”
オヤジ “Yes.”
カズ “Oh... Okay, thank you.”
オヤジは英語がしゃべれないけれど、いつも明るく話しかけてくるナイスガイである(上写真)。
で、この後ガイドに聞いて、この日はゾングリピーク(4200 m)まで日の出を見にピストンし、あとは体慣らしのためゾングリに停滞する予定であることがわかった。
日の出前で凍えるような寒さの中を、小屋から40分ほど歩き、ゾングリピークに到達した。
おぉ!カンチェンジュンガが見える!!カンチェンジュンガが遂に姿を現した。残念ながらやや雲がかかっていたが、カンチェンジュンガをはじめとする山々の壮大な景色は、自分が4000 mを越える地点にいることを実感するのに十分な迫力があった。
またタルチョ(またはルンタ)という、チベット仏教の経文が書いてある色鮮やかな旗が朝陽に照らされて美しかった。


(左) | 8000 m級の山々が連なる。右端の雲がかかった山がカンチェンジュンガ。 |
(右) | 朝陽に照らされるタルチョ。 |
ゾングリの山小屋に帰ると、カズは倒れ込んだ。Diarrheaと高山病による頭痛が酷くなったようだ。ゾングリピークまでのピストンも相当きつかったらしい。
断っておくが、カズは僕よりもずっとずっと山経験も豊富で、技術レベルも高い。しかし高山病は、経験や技術に関わらず、体調ひとつでかかってしまうのである。
昼の間は、小屋の外に出て、スタッフがクリケットするのを眺めていた。インドではイギリスの影響か、クリケットが人気スポーツである。
ルールを知らなかったので、同じくイギリス植民地だったニュージーランドのツーリストに聞いたら、何やら熱心に説明してくれた。とりあえず、こちらも熱心に頷いておいたが、はっきりいって意味不明だった(笑)
夕暮れ時になると、さっき説明してくれたニュージーランド人を含め、3カップル6人で来ていたパーティー(ニュージーランド5人、アイルランド1人)のキスタイムが始まった。
夕暮れに染まる山々をバックに2人の世界に浸るカップル達を、日本男児2人(+コメ)はなす術なく黙認するしかなかった。
でも腹立たしいので、彼らのわからぬよう日本語で“接吻ヤロー”とあだ名をつけてやった。

←豪華な夕飯とコメ。チョコボの作る御飯はホントにおいしい。コメは、そのおいしい御飯に塩をかけすぎである。
夜はカズとまるで修学旅行のような話をして盛り上がった。まったくアホな日本男児である。
旅行中つけていた日記には、その内容のメモが残っているが、カズの面子を守るため一応伏せておく(笑)
しっかし、今まで聞いたことのなかった彼の恋愛話を聞いて、かなりうけた。