いよいよ最終日、8時起床。ホテルの朝飯は比較的おいしかった。その後、土産を買うため、メインバザールからコンノートプレイスへとプラプラしながら歩いて行った。初日、あれだけ気を張って歩いたニューデリーも慣れてみると、案外フツーの街である。相変わらず
"Hello friend!"
と知らない人達が声をかけてくるが、それも笑顔で返せるようになった。コンノートプレイスでは“ちゃんとした”土産物用にパッケージされたダージリンティーを買った。でもそれ以外は高くて手が出ず。。。
昼飯はインドのマック。McAloo Tikka とかいうのを写真だけ見てオーダーしたら、
カレーコロッケバーガー が出てきた。さすがインド。味は日本のマック並み。値段はインドにしてはかなり高くて、レストラン並み。たしかに "Family Restaurant McDonald's" って書いてあったしね。入り口にガードマンいたし (^_^;)
昼食後、メインバザールに戻って、アクセサリーを買い込む。とにかく安いし、(探せば)オシャレなネックレスとかがたくさんあった。値切り交渉も、わりと上手にできるようになってきた。自分用にインド綿のシャツも値切って 100 Rs(250円)で購入。(この服は、2011年現在でも愛用している。もうボロボロだけど…捨てられない。)
土産も十分買ったので、ホテルに戻る。風呂に入ったり、花田さんとお茶したりして、最後の数時間を過ごした。花田さんと話しているとき、ある日本人女性がいきなり話しかけてきた。しばらく話していたが、話がどうも逸れてくる。ボクにはよくわからなかったのだが、旅慣れた花田さんが
「あれはヤバい、運び屋 を探してんだよ。」
と教えてくれて、すぐその女性から離れた。運び屋というのは、麻薬を他国に密輸する人のことである。花田さん曰く、日本人は世界から信用されているので、それを逆手にとってそういう仕事に手を染める人がけっこう多いのだそうだ。こうしてインドで何人かの腐敗する日本人の姿を見てしまった事には、少なからずショックを受けた。
いよいよ、荷物をまとめてタクシーで国際空港へ。タクシーに乗ったはいいが、途中でガソリンスタンドに寄るわ、タバコを買いに行くわ…
はよ行けっちゅうねん! 飛行機乗り遅れたらどうすんねん!!
でも、これが
India!! ここで怒ったらおしまいだ(笑)騙してくるインド人には怒ればいいけど、わざとじゃないけど日本の常識ではあり得ないことも、インドにはたーくさんあるのだ。インド人が日本に来たらビックリすることだって、あるだろうし。そう考えるとホントに笑えてきて、同乗したイタリア人女性と一緒に、呆れながらもケタケタ笑いながら空港まで向かった。

チケットを取り、軽く夕食を食べて飛行機を待つ。この間に、ボクはこの一ヶ月の日記を読み返してみる。危うく騙されかけたニューデリーでの初日から、シッキムでのトレッキングを経て、旅を続けた一ヶ月弱。一ヶ月前のことは、だいぶ前のことのようで、あっという間だった気もする。日本に早く帰りたいけど、空港で日本行きの便を待つもの寂しさ。別れというのは、いつもこういうものだ。オヤジが住んでいたアメリカに遊びに行って、オヤジを残して家族三人で帰国するときも同じような感覚だったな。

この旅は、一生の思い出になるだろう。まず、この25日間にわたる旅をしたことの達成感。そして、数々の出会い、たくさんの感動と喜び、少しだけ嫌な思い。この先、この思いがどういう風に熟成されていくかはわからなけど、楽しみだな。
また来るぜ、My friend, India!!
完